地震から9日経ちました。
あの地震の時、私は勤務している病院の10Fにいました。エレベーターに乗り、10Fで降り、数メートル行ったところのカンファレンス室へ入り、担当のDr.に必要な書類を渡そうとしたその時、ゆっくりと揺れ始めました。揺れはすぐに大きなものになり、何かにつかまらなくては立っていられない状態になりました。フィルムやカルテが入っている棚が大きく揺れて、Dr.と二人で支えましたが、中身はほとんど飛び出てしまいました。
経験のない、またこれからも経験したくない揺れでした。またあまりに長く、最上階にいるという不安もあって、「神さま!この揺れを止めてください!」と何度も祈りながら、一瞬死を覚悟しました。
揺れがおさまっていつもの部屋へ戻っても、地鳴りとともに何度も大きな余震がきて不安でたまりませんでした。ようやく勤務時間が終わり自宅へ戻ると、塀が一部崩れ、瓦が十数枚落ちていました。
すぐに非常用持ち出し袋を作り、すぐに逃げられるように窓辺に置き、靴も外へ置きました。その晩から1Fに布団を2枚ひいて、家族3人で川になって寝ています。
ガス、水道は止まりましたが、電気はずっと通っていたのでTVもみれたし、お湯も沸かせて本当に感謝でした。ガスは2日後に、そして、昨日、水道が復旧し、8日ぶりにお風呂にはいることができました。

私たち家族には、壁も屋根もある家にいられること、水も電気も通っていること、何より家族がそろっていること。本当に主に感謝です。

津波によって家族を失い、その中でも両親を失った孤児もたくさんうまれてしまった、とTVで言っているのをみました。どうか家族を失った方々について祈ってほしいです。

原発の問題もあります。ここで復旧のために働く人たちの体を主が守られるように、そして主からの知恵と力が与えられて現場の作業を行っていけるよう祈ってほしいです。

金曜の夜、私の職場である福島県医大病院では職員対象で長崎大学の先生をお呼びして緊急に講演会をしてくれました。その内容は、今私たちが浴びている現在の放射能値は健康に影響のあるものでないこと(心配すべきは今復旧のために文字通り決死の思いで働いている人たちの方。)、人間の体にはリペアする力があり、少ない量を長い期間あびていても、細胞はリペアすることができるということ(一度に大量の放射線を浴びるのとは全く違うということ)、など教えてもらい、神様の体の創造に対して驚きと感謝と感動を覚えました。

また、その先生はチェルノブイリ原発事故の後、現地に入り、その後の健康調査を行ったそうですが、その土地でとれたものを食べ、飲み、それでも全く元気です、と言ってくださって、今後市場に出回るものに関しては福島の農産物をみんなが食べてくれることを勧めていっていいということも分かりました。

また、原発推進姿勢をとってきた自民党の政策に対するリスクは全国民で負わなければならないこと、福島だけでなく(放射性物質は1000kmまで届く)関東はもちろんそれ以上の地域でも被爆していること(でも今の段階では全く健康に影響はないということ)と言ってもらい、涙が出ました。

そしてびっくりしたのは、この山下先生がクリスチャンだということ。スイス日本語教会のメンバーの方から教えてもらい、分かりました。

すべては神の御手の中で起きていること。神さまの管理下にあるということに安心していていいんだよと、主に語られている気がします。

とても長くなりました。読んでくださってありがとう。